2005年8月21日日曜日

旅日記-四国一周に行きたい22<今治>

2005年8月26日

登場する地:今治(愛媛県)、大島(愛媛県)

旅ことば:見るは法楽(ほうらく)・・・自分の目でいろいろなものを見るのは楽しいということ。また、見て楽しむだけならただであるということ。



瀬戸内海の夕日が見たい。
この四国一周の旅ではそのことも頭にあった。松山を出て海沿いのどこかで夕日を見るには時間的にチャンスであると思った。問題はどの駅で降りるかだ。松山からだと四国の左上の海岸線をなぞるように予讃線が通っている。どの駅で降りても夕日を拝めるように見える。しかし地図で見ると駅を降りても海まで遠かったり夕日が見える角度ではないように思えたりして、グズグズと悩みながら今治まで行ってしまった。

今治に降り立って、そこが今治タオルと呼ばれるタオルの産地であることを知った。とても質の良いタオルのようで、全国的に有名らしい。旅の醍醐味のひとつはこのようにその土地の名産を生で知れることだ。

さて、今治を地図で再度確認すると、突起物のように突き出た半島の陰になって、海に出ても夕日は見れそうにないではないか。いまから別のところに行けば確実に夕日に間に合わない。どうする、どうする・・・。

とにかく海に向かった。歩いているうちにも日は傾いてきている。そして、やはりあった!瀬戸内海に浮かぶ島へのフェリーだ。大島の下田水港が一番近くて夕日も見れそうだったので、17:30のフェリーにとにかく乗船した。

瀬戸内海は穏やかだった。海と空と島と、傾いていく太陽しかなかった。30分ほどで下田水港に到着。夕日が見れそうなところを探して歩く。もうだいぶ太陽は海に近い。防波堤が続いている。数分歩いてなんとなく良さそうな感じのところに来た。もうこの辺りでいいだろう、そう決めてゆっくり夕日を眺めた。

穏やかな海に太陽が沈んでいく。この夕日を見るためにフェリーに乗ってまで、僕は何て馬鹿なんだ、とは思わなかった。ただ、何をやっているんだろうと、ふとこみ上げることはあった。しかし後悔はなかった。なぜなら、本当に素晴らしい瀬戸内海の夕日を見ることができたからだ。



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