登場する地:足摺岬(高知県)
旅ことば:圧巻・・・書物、劇、催し物など、全体の中でもっともすぐれているところ。
すごい景色だ。海食崖の断崖絶壁が続く。むき出しの大地に荒い波がぶつかり砕ける。四国の大平洋側の海辺はどこも荒々しいが、この足摺岬はさらにスケールの大きさが感じられた。
どうしてこんなに波が荒いのか考えてみた。大平洋の波のエネルギーが何に遮られることなく四国にぶつかってきているせいだろう。何年も何年もぶつかり、断崖絶壁をつくった。時は流れ、そしてこれからも流れ続ける。太陽は上から容赦なく日差しを投げ掛けていた。
足摺岬にはビロー樹や椿がたくさん植えられていて、遊歩道は南の樹に囲まれて眩しかった。ただ足元にはフナムシがおそろしいほど沸いて出ていて、肝を冷やしながら歩みを進めた。途中から開き直って気にしないように歩いたが、このフナムシは厄介な存在だった。
天狗鼻という岬や白山洞門という奇岩を見たりして過ごした。白山洞門は海面まで降りたところでみれる。ドーナツ型の岩を横目に、ここは波が穏やかだったので、しばし石に腰をおろしてくつろいだ。ここでようやく土佐に来た実感を得た。じっくり潮の空気を吸うことができたためだろうか。
帰りのバスまでまだ少し時間があったので、散策がてらジョン万次郎ハウスに寄ってみようと思った。ジョン万次郎は14歳のときに海の事故でアメリカ捕鯨船に助けられ、アメリカでの生活の末に幕末では国際交流に貢献した人物だ。それにしても定休日とは、ツいてない。。ジョンの銅像の写真を撮ろうとしたときもデジカメのメモリがなくなっていて撮れなかった。ジョンとは縁がないのだろうか。。
足摺岬は椿の葉の照り返しのせいだろうか、どことなく明るい印象を受けた。曇っていて陰気な感じさえあった室戸岬とは真逆の陽気な印象だ(室戸岬も晴れていればそう感じたかもしれないので、その辺はあしからず・・・)。だからきっとジョン万次郎も陽気な性格だったに違いない(大河ドラマ「龍馬伝」ではトータス松本が明るいキャラクターとしてジョンを演じていた)。
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