2005年4月30日土曜日

旅日記-みちのく本州最東端に行きたい12<終わり>


登場する地:一ノ関(岩手県)


本州最東端を訪れたことで今回の旅の目的は達成された。岩手は実に広大な土地であった。1時間程度と思う距離が2倍3倍とかかる。その代わり雄大な自然が多く残されていた。僕の考えでは、不便な方が実は愛されやすいというのがあるから、岩手もしくは東北全体が永く愛される土地であってほしいと願う。

無傷・無事故で無事レンタカーを返却した後、来た道を辿るようにして南下し、一気に一ノ関まで来た。ここが旅の最後の宿泊となる。しかし着いたのは真夜中。安いホテルをいくつか訪ねてみたがどこも満室だった。さて、どうするかと思案し、電話帳をくくってみるとファミリーレストランのガストを発見。前回の紀伊半島でもお世話になったが、今回もお世話になることにした。余談だが、もしガストが見つからなければ居酒屋の魚民あたりで夜を明かそうと思っていた。この頃の僕は、夜露をしのげればどこでも大丈夫な考えを持っていたためはたから見れば案外気楽なものだった。

翌朝5時にガストを出て東北本線をさらに南下。東京は相変わらず忙しく動いている。鳥の啼き声は車と電車の音にかき消される毎日。

岩手県浄土ヶ浜で朝日を見たとき、ウグイスの声が陽の光で明るむ赤松の林の中から聞こえてきた。深い地中から掘り出された透明で濁りのない鉱石のような声だった。


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