2004年9月18日土曜日

旅日記-紀伊半島・本州最南端に行きたい4<紀勢本線>


2004年9月18日

登場する地:亀山(三重県)

亀山駅からJR紀勢本線に乗ってみた。もちろんこの線に乗るのは初めてだった。

すでに日は暮れてあたりは暗い。1両だけの車両が車体を細かく揺らせながら数人しかいない乗客を運ぶ。昼間に乗れば違ったかもしれないが、夜に乗ったことによって紀勢本線はずいぶん寂しい印象を僕に与えてしまった。

車内の明かりは暗く、田舎の家の倉庫にでも付いていそうな弱々しい光しか放っていない。座席はずいぶん古めかしい緑色で、年季のせいか蒸し暑さのせいか、湿っぽくて心地よいとはとても言えない。このままどこか妖怪が住む町へ連れていかれるのではないかと、半ば本気で思えるほどであった。

いま(2013年)はどうなっているだろうかと、時々思い出させるくらいに強く印象に残っている。津(三重県庁)を目指して真っ暗な夜のレールを進んでいる。

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