登場する地:佐世保(長崎県)
旅ことば:一髪千鈞(いっぱつせんきん)・・・一本の髪の毛で千鈞の重さを引く意から、非常に危険なこと。また、無理なことのたとえ。
船の揺れが穏やかになった。佐世保に到着したのだった。ともかく無事本土へと帰ってこれてほっとした。
佐世保はいい町だった。米軍施設のある町のせいかもしれない。横浜や神戸のような匂いが確かにある。それをいい町だという僕は前世が外人か何かだったのかもしれない。
佐世保では佐世保バーガーを食べようと決めていた。できれば何軒かハシゴしたい。雨が降っていたので地図を見て近いところを探す。
「Big Man」は東京の中野にあるような店だった。店内は狭いのでほとんどの人はテイクアウト。僕もテイクアウトにして他の客と同じように店の向かいの雨をしのげる所で待った。5分、10分、20分•••、ようやく自分の番号が呼ばれた。アーケード商店街のベンチに座って食べる。トリプルバーガーというもので、ベーコンとエッグの組み合わせになっていた。これは美味いに決まっている。
案の定、物足りないのでハシゴする。次は「ロン」という店だ。時間帯なのだろう、店内は比較的空いていたので店内で食べてみることにした。たださっきのテイクアウトメインの店とはだいぶ違って、小さなカワイイ喫茶店になっていた。この店は創業33年(旅の当時)、店の主っぽいおばちゃんと、同年代の男性と女性が立ち働いていた。これだけ長く続けているのはすごいことだ。オーダーしたのはロンバーガーというもの。出てくるまでまた時間がかかったから、佐世保バーガーはどうやら時間をかけてつくるものらしい。ようやく出てきて、こちらもベーコンとエッグ。さっきのと違うのはパンが焼かれていることと、やっぱり店の雰囲気かもしれない。美味しく戴いてお店をあとにした。佐世保バーガーを食べにきたときはまた「ロン」に行くことだろう。(※その後ぼくが行ったお店は閉店し、大和町というところへ出店したらしい。)
僕は佐世保に満足して、長崎に向かうため電車に乗った。
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