2001年7月9日月曜日

旅日記ー天橋立に行きたい7<標準時子午線最北端>


2001年7月11日

登場する地:天橋立(京都府)、浅茂川温泉(京都府)、日本標準時子午線最北端(京都府)

せっかく遠いところまできたので、レンタカーでも借りてぐるりと回ってみた。小型車を一日借りたが、この日に、ある決定的な瞬間を迎えてしまうとはこのときはまだわからなかった。

車を借りても、実はどこを行こうかよくわかっていなかった。とりあえずパンフレットか何かを開きつつ海沿いをぶらぶらドライブしてみた。

けっこう暑い日だったので汗を流そうと、パンフレットで見つけた「浅茂川温泉」に寄ってみた。このときの温泉があまりにも気持ちよくて、旅には温泉が欠かせないものになってしまった。

浅茂川温泉ページより

これが決定的な瞬間ではない。ある意味これも小さな決定的瞬間だが、このあとまたドライブに出てから起こるのである。

海の崖沿いの道を進んでいると、ふと何かの看板が目に入り車を止めた。そこには「日本標準時子午線最北端」の文字があった。

車から降りて案内の通りに野道を辿ってみる。すると記念碑のようなものが立った場所に来た。その向こうには日本海の眺望が広がっている。このとき他に誰もいなく、当然僕は標準時子午線上の最北端にいる唯一人になった。

この瞬間、何かが頭の中で弾けたような変な高揚感があった。唯一の人になれることに価値を見いだした瞬間だった。このことが、僕を日本の各地へと体を運ぶ大きな動力になったといって良いかもしれない。

もちろんこのことがなくてもどこかへは赴いただろうが、少なくとも本州最端の4ヶ所を訪れるきっかけになったことだけは確かである。

旅は思いがけなく人の道を創ってしまうものである。


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